前回有名な3つのオンラインレッスン予約システムを紹介いたしました。
現代において、オンライン英会話やオンラインフィットネスなど、オンラインによるレッスンの市場は成長しており、多くの事業者がそのためのプラットフォーム提供に参入しています。
オンラインレッスンの予約システムを探している方でよく悩まれるのが、0円から出来るものもあれば数百万するソフトもあり、実際にどんな違いがあるのかわからない?と言うことです。
そこを少しでも明確に違いを理解するためにも、開発パターンという視点でお話をさせていただきます。
こちらの記事では、開発における様々なパターンのご紹介と、そのメリットデメリット、そしてどんな希望を持つ方にお勧めなのか?をまとめさせていただきました。
今回以下4つの方法でカテゴリー化しました。
まずは、それぞれの詳しい説明の前に、一覧表にしてみました。
予算はどの位か?そして自分達の目指しているビジネスの規模などを考えた上で、一度ご検討ください。
各リンクから、それぞれの説明にも飛べるので、詳しい詳細を知りたい方はリンクをクリックください。
フルスクラッチ型 | パッケージ型 | SaaS(クラウド)型 | プラグイン型 | |
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予算 | 初期:1000万以上 月額:保守10万〜 | 初期:100〜300万 月額:保守1万〜5万 | 初期:0〜50万 月額:利用料0〜10万 | 初期:0〜150万 月額:保守0〜10万 |
工期 | 半年〜1年 | 1ヶ月〜3ヶ月 | 即日〜1ヶ月 | 1ヶ月〜3ヶ月 |
事業規模 | 大規模 | 小規模〜大規模 | 小規模〜中規模 | 中規模 |
講師数目安 | 10〜10000人 | 10〜10000人 | 1〜100人 | 1〜100人 |
会員数目安 | 100〜1,000,000人 | 100〜1,000,000人 | 10〜1,000人 | 10〜1,000人 |
どんな方に | 自分達のサービスに完全にフィットするシステムを作りたい場合 | オンラインレッスンの一連の流れを仕組み化し、希望があればカスタマイズしたい | とにかく今すぐに、予約、または決済などの固定の業務を自動化したい | 自社に制作人員を抱えていて、導入コストを抑えたい場合 |
また、オンラインレッスンのシステムを提供している会社様へ、自社のシステムの情報をもっとより深く掲載したいと言う方はこちらよりご連絡ください。
→オンラインレッスン予約システムの情報の掲載はこちら
フルスクラッチ型のオンラインレッスン予約システム開発
100%自社のビジネスの仕組みに合ったシステムを手に入れたい方へ
自分たちのサービス提供の形にぴったり合うシステムを開発したいという方は、システム開発会社へ1から発注するフルスクラッチ型の開発と言う形となります。
自社の業務に合わせた形で開発を行うため、生産性の向上や業務負荷の軽減、人件費の削減などに直結した仕組み化ができるのが特徴。
但し、そのシステム開発の道のりは少し大変です。
開発予算は1000万以上の金額を想定しておく必要があり、開発コストの捻出や、そのコストの後々の回収までを考えると、ある程度の事業規模を持った資金力のある会社でないと、正直採算は取れないように思います。
また、開発コスト以外にも、開発工期もある程度見込んでおく必要があり、最低でも6ヶ月、長くて1年程度の開発期間に加え、その後のバグフィックスにもそこそこの時間がかかる見通しとなります。
安定稼働までの道のりはそこそこ長くかかってしまうことを、覚悟しておく必要はあります。
→自分たちのやり方に合わせながらもコストや工期を抑えたいという方はパッケージ型へ
実際にフルスクラッチで開発を行うと決めた場合、次はシステム会社の選定となります。
大きな基盤のあるシステム会社であれば、綿密なヒアリング、スケジュール通りの開発、バグフィックスまでのデバッグ体制が揃っており、安心して依頼することができるものの、見積金額はその分かなりの高額となります。
逆に小規模なシステム会社はとてもフットワークが軽く、見積の内容も発注主に合わせた柔軟な提案ができるものの、トラブルによる工期の遅れや、仕様の確認漏れに基づく齟齬の発生や、最悪はシステム会社の倒産のリスクもございます。
そのため、システム会社の選定はとても慎重に行うことをお勧めしています。
選定のポイントをまとめると以下のような項目をチェックすると良いかと思います。
- 過去に同業者や似たようなサービスのシステムを開発したことがあるかどうか?
- 自分たちの業務プロセスへの理解度がどのくらいあるのか?
- ある程度の開発人員の確保が出来、スケジュールや開発の段取りなどスムーズに進められるか?
出来るだけ、開発におけるトラブルを減らすためにもある程度人員が揃っている会社であったり、これまでの開発経験が豊富な会社を選ぶことは重要です。
その上で、よくあるケースとして、ちゃんとしたシステム会社であっても、そのビジネスにおける業務プロセスの理解が甘いと、出来上がったシステムが自分たちの想定と大きく乖離してしまうパターンがございます。
出来る限り、似たようなサービスの開発経験を持っていたり、過去に同様の仕組みの運用を経験したことのある会社に依頼する方が間違いはないでしょう。
最後にフルスクラッチ型は、コストや工期の大きさに加えて、開発会社との綿密な打ち合わせや、社内の他部署との調整など、担当者の負荷はとても大きなものとなります。
そのため、自分たちの作りたいシステムがある程度明確にイメージできているかどうか?
そして、その仕組みを作ることで、自分たちのビジネスの業務最適化や売上向上が達成できるか?などの明確なビジョンを描けるようになってからの開発をお勧めします。
もし、少しでも不安があるようであれば、次に説明するパッケージ型のシステムで運用を経験し、次のステップとしてフルスクラッチ開発という流れの方が確実であるかと考えております。
→オンラインレッスンのシステム開発をフルスクラッチで行ったことがあるシステム会社様へ
パッケージ型オンラインレッスン予約システムについて
オンラインレッスンの業務フローを全て網羅した仕組みを手に入れたい方
オンラインレッスンにおける業務フローを一式仕組み化したいという方に、オンラインレッスン予約に特化したパッケージシステムをお勧めしています。
パッケージシステムというのは、すでにその業界向けに開発されているシステムをそのまま納品するという流れとなり、予算としては100〜300万程度が一般的です。
導入の際には、その会社向けの設定や安定稼働に至るまでの導入アシスタントがいることが普通です。
フルスクラッチ型で開発するよりも安価に出来る分、最初からパッケージ毎に仕様が決まっているため、自分たちのサービスにピッタリ合うシステムとは言えないのですが、ある程度の必要機能が最初から備わっているので、事業を開始しやすいという特徴があります。
同じく、最初から仕様が決まっている仕組みとしては、次に紹介するASP型もあります。
違いとしては、システムを自分たち専用に納品してもらうか、それともシステム提供会社のクラウドサーバ上で使うかの違いになりますが、事業の規模によって選択することをお勧めしています。
会員数、講師数の目安として、会員数1000人、講師数100人を超えるような事業を想定されているのであれば、専用に納品してもらう形式の方が好ましいと考えています。
また、どこのパッケージ開発会社も自社リソースで、システムの改修が出来るため、追加でカスタマイズを加えることで、理想の仕組みに近づけるということは出来るでしょう。
パッケージシステムのほとんどは、元々はフルスクラッチの案件があり、その案件で開発した仕組みをベースにパッケージ化されるため、ある程度のオンラインレッスン業界における業務プロセスの理解があり、経験豊富な人材が多いことから、導入のリスクが少ないところもメリットです。
システム会社の選び方ですが、オンラインレッスンに特化したパッケージシステムを提供している会社はそこまで多くはありません。
そのため、選び方としてはそれぞれの企業にお問い合わせを行い、以下の点をチェックすると良いと思います。
- 自分たちの予算の範囲で、どれだけの希望を叶えられるのか?
- デモ機を活用し、実際の操作感にわかりにくい点がないか?
- 担当者の業界における知識がどのくらい豊富であるのか?
パッケージ型のシステムは、オンラインレッスン事業を行う上でも1番ベストな選択肢だと考えています。
フルスクラッチ開発を行いたい方も、失敗を減らすためにも、先にパッケージシステムの導入を行い、一通りの仕様を理解した上での設計の方が圧倒的に効率が良いと思います。
パッケージ型のシステムをお探しの方はこちらの記事にて、提供している企業をご紹介しています!
→オンラインレッスンのパッケージ提供をしているシステム会社様へ
SaaS(クラウド)型のオンラインレッスン予約システムについて
コストをかけずにオンラインレッスンの仕組みを用意したい方
とにかく今すぐにオンラインレッスンを始めたいという方や、初期構築のコストをなくし、スモールスタートで事業を開始したい方にお勧めの方法がSaaS(クラウド、ASPとも呼ばれる)型のシステムです。
フルスクラッチやパッケージ型のシステムとの大きな違いとしては、自分たち専用のシステムとして納品されるのではなく、サービス提供会社のサーバ上ですでに稼働しているシステムを利用するという形のため、導入までの時間の速さやコスト面の負荷が少ないのが特徴です。
スタートはしやすい反面、仕様がサービスで固定となるため、自分たちのサービスに合わせた仕組みを作ることはできません。
ビジネスの規模が大きくなるにつれて物足りなさを感じることもあるかと思います。
会員が1,000名、講師が100名を超えるくらいの規模になった場合に、システムの乗り換えを検討されるのも方法の一つかと思います。
近年では月額無料からスタート出来るプラットフォームも増え、リスクを最小限に抑えたスタートもできるようになりました。
特に個人事業主やコロナ禍でオンライン化を迫られている店舗さんには、非常に便利な仕組みだと思います。
システム選定に関しては、大抵どのシステムにおいてもデモの利用が出来るようになっています。
とにかく触って試すことが重要だと思います。
仕様がサービス毎に決まっているため、自分たちのサービスとどれだけ合っているか?を知ることが大切です。
- 自分たちの業務フローの中のどのくらいの項目が改善されるか?
- 自分たちの会員様がその仕組みを使いこなせそうか?
- 利益におけるコストとして適した金額であるかどうか?
SaaS型のシステムは、リスクが少ないためスタートの手段としては最適だと思いますし、コロナ禍においてオンラインレッスンの開始を余儀なくされた店舗さんにとっては最速でスタートできるのも魅力です。
パッケージ、またはフルスクラッチによるシステム構築は、一度SaaS型の経験をしてからでも良いかもしれません。
SaaS型システムの提供会社を調べましたので、是非一度確認ください!
→オンラインレッスンのSaaS型システムを提供している会社様へ
プラグイン型のオンラインレッスン予約システムの仕組み
制作できる人員が社内に存在し、コストをできる限り減らしたい方
WordPressのプラグインを使ったオンラインレッスン予約システムの構築も可能です。
1番のメリットはコストがかからないところなのですが、基本的にはある程度の制作の知識や開発の経験がある方でないと、こちらの手段は取れません。
ご自身が制作できる方か、もしくは社内に制作リソースのある会社がご活用ください。
外部の制作会社に依頼する方法もありますが、ちゃんとしたものを作成しようとなると、コスト的には数10万〜数100万の規模になりますので、それであれば、ASP型を使う方が安く済ませられるでしょう。
また、基本的にはWordpressを使った仕組みのため、多くの会員や講師をプラットフォーム内に登録し活用することを想定していません。
講師や会員数をある程度集める予定であれば、パッケージ型で進めた方が安心です。
何よりも、コストをかけずに予約システムを準備できる部分は非常にメリットが大きいですし、特に個人の方であれば、スモールスタートで始められると言う点においてはやりやすい選択肢だと思います。
制作の知識を持っていて、出来る限り最小のコストで始めたいと言う方にとっては、心強い味方であると思います。
以下にあてはまる方には、プラグインを使った予約システムの構築をお勧めいたします。
- 自分が、または自社の社員が制作できるスキルを持っている
- WordPressでサイト制作を行うのが慣れている
- オンラインレッスン予約システムの全体像を理解したい
WordPressのプラグインでオンラインレッスンの予約システムを開発できる仕組みは、まだ1つしかありません。
そのため、そのプラグインが合うか否かになります。
無料でインストールが出来るので一度Wordpressにプラグインをインストールし、制作をお試しください。
ウェブサイトにマニュアルが掲載されているため、流れに沿ってに構築するだけで一式準備が可能です。
プラグイン型のサービスとは?レビューを書いてみました。
まとめ
今回、開発の方法という分け方でオンラインレッスン予約システムの選び方をまとめてみました。
現在、多くの事業者が参入するオンラインレッスン予約システムの市場において、自分たちの事業に適した仕組みをどうやって見つけるか?は多くの事業者様の悩みかと思います。
今後も様々な切り口にて、最適なシステムの選び方をまとめていきたいと思いますので、どうぞお楽しみに。
また、現在オンラインレッスン予約システムの個別の特集ページ制作を行っています。
もし、開発会社様の方でご希望があればキャンペーン価格にて作成いたしますので、こちらから気軽にお問い合わせください。